いさぢちんメモ

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伊豆松崎町 雲見 浅間神社

まず始めに。お散歩のつもりでしたが、中之宮までの石段は長く足場が悪く、また本殿のある烏帽子山が結構険しいので軽い気持ちで参拝しようとすると辛いです。念のため。

さて。

本日は伊豆半島にある松崎町雲見にある浅間神社へお参りに行ってきました。
浅間さんといえば富士山を神格化した木花之佐久夜毘売を祀る神社として有名ですが、この浅間神社は木花之佐久夜毘売ではなく、その姉の石長比売を祭神とする珍しい神社だったりします。ぼくが知っているのはここを含めて二社しかないですね。なお、もう一社は静岡県伊東市の大室山の山頂にある浅間神社

石長比売は日本におけるバナナ型神話の登場人物として有名ですね。神が人に対して「石かバナナ」を選ばせ、バナナを選んだことで人の寿命がバナナのように短くなったというもの。日本では、かつて高天原よりニニギが降臨した際、木花之佐久夜毘売を見初め求婚する。たいそう喜んだ父の大山祗神は娘の木花之佐久夜毘売と共に石長比売をニニギへと嫁がせる。花のような栄華と岩のような永続性を願っての事だったが、ニニギさん的に好みの容姿でなかった石長比売は大山祗神のもとへ帰され、木花之佐久夜毘売とだけ結婚してしまう。そして、人の寿命は花のように短命になったという。

.。oO(オタ的にゲームでいうと、アカイイトの浅間サクヤさんがこの話を作中で語っていますね。アカイイト、おすすめです。)

石長比売はとても嫉妬深かったそうで、人が短命になったのは木花之佐久夜毘売が子供を産んだ際に呪ったからだ、なんて話もあります。それだけでなく、富士山の化身である木花之佐久夜毘売を恨んでいるとされ、石長比売を祀る山に登り富士山を誉めると良くないことが起こると伊東市の大室山でも言い伝えられており、この雲見浅間神社の鎮座する烏帽子山においても同様の伝説がある事が推測されます。なので、たとえ山頂で富士山が見えたとしても絶対に褒め称えてはいけないのです。

前置きが長くなりましたが先に進みましょう。


階段の長い神社は良い神社。石灯籠の並ぶ石段を登っていきます。この階段はそれほど長くはなく、ほんの数分で拝殿へ到着します。


雲見浅間神社の拝殿。

境内社でしょうか。牛頭天王社とありました。

さてここから中之宮へ詣るために、さらに石段を登っていきます。

階段の長い神社は……。

ごめんなさい。もう言いません。足がくがくしてる。



中之宮まで来ました。参拝するには、普段は閉められている引き戸を開けなければいけません。お帰りの際には閉め忘れないようにご注意下さい。(みたいな注意書きが書かれてました。)

ここからさらに登り、本殿へ向かうわけですが……。

山です。道のようなものがあるので迷うことはないでしょうけれど、ハイキングコースのように整備はされていないので、気軽に行こうとすると後悔します。

さすが石長比売さんを祀るお山っすね。パネェっす。


道なき道を進むこと、およそ10分。本殿が見えてきました。

中之宮もそうですが、お社の前面に余裕がないので真正面から撮るのは無理でした。

本殿も、参拝の際には扉を開けて下さい的な。

ん? 銅鏡? 銅餅っていうんでしょうか。なんというのか分かりませんが「火瓊瓊杵尊」と書かれていますね。右側のは房飾りに隠れて見えませんでしたが。(さすがに触れていいものかと迷い確認しませんでした。

もうちょい。本殿脇に展望台が設えてありましたので、登ってみることにします。


よい眺めでした。え、富士山なんて見えませんでしたよ。


千貫門が見えます。

ちなみに千貫門はこんな岩。

もう少し経つと、門のところへ夕日が沈んでくるのですが、波打ち際が怖くて長居できませんでした。いや、だってさ、人っ子一人いない絶壁に挟まれた海岸って結構恐怖ですよ。


最後に、海岸から見える烏帽子山。なるほど、烏帽子のような形ですね。