いさぢちんメモ

d.hatena.ne.jp/mosshm/より移行。

Opera Mobileを活用する

Opera Mobileは設定UIこそないものの、一部Desktop版Operaと同等のカスタマイズを行うことが可能です。主にiniファイルを編集することになりますが、おぺらーが通常行なっている作業と変わりませんので大変簡単です。

Opera MobileのプロファイルはWindows Mobileではインストールディレクトリ内の\profileにありましたが、Androidでは/data/data/com.opera.browser/opera以下にあり直接触ることが出来ないので、例えばホームディレクトリにoperaというディレクトリを作りそこに設定ファイルを配置することで編集しやすくします。*1

URLフィルタ

PCでの閲覧ではさほど気にならないバナーや広告でも、非力なモバイル端末では煩わしく感じることもあります。よってURLによるコンテンツブロック機能はDesktop版以上にモバイルブラウザに必要とされている機能と言えるでしょう。

ブロックするURLを列挙したurlfilter.iniファイルを opera:config#Network|URLFilterFile で指定することで利用が可能です。書式はDesktop版と同様。

[prefs]
prioritize excludelist=1

[include]
*

[exclude]
#--- General ---!
http://*.ad.*
http://*.ads.*

[include]セクションで全てを許可、[exclude]セクションへブロックしたいURLを記述していきます。ブロックするURLは http://ja.opera-wiki.com/URL_Filter_List を参考にするとよいでしょう。

目に付いた広告を片っ端から削除していけば、とても快適に閲覧できる環境になりますが、頻繁に閲覧するサイトでは「サイトごとの設定」でユーザースタイルシートを利用すると、さらに幸せになれます。

サイトごとの設定

こちらもDesktop版Operaと同様、override.iniを利用します。 opera:config#UserPrefs|OverridesFile で設定ファイルを指定します。
なお、override.ini内で指定しているURLは[Overrides]セクションへ記述しないと機能しません。以下の例では便宜上いくつかに分けて記述していますが、1つの[Overrides]セクションへ列挙します。

ユーザースタイルシート

例としてはてブの糞すぎるレイアウトをとりあえずどうにかするusercss - いさぢちんメモを元に、http://b.hatena.ne.jp/UserCSSを適用します。

hateb.cssとして以下の内容のcssファイルを/mnt/sdcard/operaなどへ保存。

@charset "utf-8";
/* Name: はてブ*/
div#container {min-width:0px!important;}
.curvebox-body {padding-right:20px!important;}
div#sidebar,div#ad,
div#add-bookmark-container,
div#favorite-bookmarks,
div#scored-bookmarks {display:none!important;}

ul.bookmark-list .comment {display:inline!important;}
ul.bookmark-list img.profile-image {
	width:16px!important;
	height:16px!important;
	margin-left:-20px!important;
}
ul.bookmark-list li {padding-left:30px!important;}

img.inplace-edit-icon,
img.inplace-delete-icon {display:none!important;}
li:hover > img.inplace-edit-icon,
li:hover > img.inplace-delete-icon {display:inline!important;}

override.iniでドメインCSSファイルを指定します。

[b.hatena.ne.jp]
User Prefs|Local CSS File=/mnt/sdcard/opera/hateb.css

[Overrides]
b.hatena.ne.jp

結果。

すっきりしました。同じように、PCで利用していたUserCSSが使えます。

リファラを無効にして閲覧する

外部から画像の参照を制限しているサイト、特定のページからのリンクを排除するページなどなど、リファラをチェックしているサイトにまれに遭遇します。なので普段は opera:config#UserPrefs|EnableReferrer のチェックを外しリファラを出さないようにして使用しますが、ITmediaやイメぴた、pixivなど一部サイトでは自サイトのアドレスがリファラに含まれていないと画像が表示されないところもあります。そういったサイトでのみリファラが有効になるようoverride.iniで指定します。

[imepita.jp]
User Prefs|Enable Referrer=1
[itmedia.co.jp]
User Prefs|Enable Referrer=1
[pixiv.net]
User Prefs|Enable Referrer=1

[Overrides]
imepita.jp
itmedia.co.jp
pixiv.net

またこの逆に、普段はリファラを有効にして特定サイトのみ無効にする場合は

User Prefs|Enable Referrer=0

とします。

特定のサイトのみjavascriptを無効にする

Opera Mobile 11では改善されましたが、10ではよくフリーズしたので念のため。

[hogehoge.com]
Extensions|Scripting=0
[Overrides]
hogehoge.com
リダイレクトを無効にする

User Prefs|Client Pull (HTTPリダイレクトの設定)、User Prefs|Client Refresh (オートリダイレクトの設定)を利用し、bit.lyなどの短縮URLをクリック際に直接元アドレスへ飛ばずにワンクッション置くようにすることができます。

また、bit.lyでは「moved here」とだけ表示されリンクURLが分からないので、UserCSSで表示させてみます。

[bit.ly]
User Prefs|Client Pull=0
User Prefs|Local CSS File=/mnt/sdcard/opera/a_href.css

[Overrides]
bit.ly

a_href.cssはこんな感じで。

@charset "utf-8";
a[href]:after {display:block;margin-top:2em;content:attr(href);}

すると、こんなふうに。

ただ、twiccaのようなtwitterクライアントでは短縮アドレスを展開してくれますし、ページ上の短縮URLを展開するUserJSもあるので、現実的にはそれらを利用したほうが便利だと思います。

User Javascript

opera:config#UserPrefs|AlwaysLoadUserJavaScript と opera:config#UserPrefs|UserJavaScript のチェックを入れ
opera:config#UserPrefs|UserJavaScriptFile でuserjsファイルを格納したディレクトリを指定することで使用可能になります。
PC版Operaで利用可能なuserjsでも、動作しない物、動作してもあまり意味のないものもあるので、あまり入れすぎず選別してuserjsに放り込むといいでしょう。おすすめのuserjsは以下。

User Agent文字列の偽装

モバイル向けページが表示されるのが煩わしいときに。

opera:config#UserAgent|SpoofUserAgentID

どのUA文字列にもAndroidと入っているので多くの場合あまり意味はない。

override.iniで指定する場合は

User Agent|Spoof UserAgent ID=2

と記述。

Opera Mobile 11.10以降のUser Agent 偽装

Opera Mobile 11.10以降では、設定の詳細ツールからDesktopかMobileの選択が可能になりました。なお、Desktop選択時は opera:config#UserAgent|SpoofUserAgentID が7になります。
また、詳細ツールでのUA選択とoverride.iniの User Agent|Spoof UserAgent ID の数値によるUAは以下のエントリを参考にしてください。

Opera Mobile 11.50のサイトごとの設定でのUA変更 - いさぢちん日記

opera:config#UserPrefs|CustomUser-Agent

User Agent文字列を完全に偽装します。どうしてもモバイル向け表示にならないときに標準ブラウザに偽装したり*2、逆にDesktop表示にならない*3ときに利用します。

その他

overflowなどのスクロールバーの出るコンテナが展開される

opera:config#UserPrefs|ExpandIFramesandScrollableContainersHeight のチェックを外す。

スクロールバーを操作しにくいのであらかじめ展開してくれているのでしょうけれど、日本のブログではRSSヘッドラインなどというものが流行っているので邪魔になるのが問題ですね。

それでは

よいOperaライフを。

*1:/mnt/sdcard/opera

*2:Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.2.1; ja-jp; SC-02B Build/FROYO) AppleWebKit/533.1 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/533.1

*3:Yahoo PipesやAkinatorなど。