
母さんのしょうが焼き、それは——遅く起きた休日の昼、もそもそと寝床を這い出して2時とか3時の昼下がりに赴いて本能に従って山盛りのご飯を平らげ「今日はもうこれだけでいいや……」ってなる、そんなお店。
気取らず通える普段使いのお店、「お帰りなさい」と出迎えてくれて「いってらっしゃい」と送り出してくれる母さんコンセプトしょうが焼き専門店。どこにあるかは面倒なのでググって調べてください。
小中大から選べるご飯の盛りが魅力で通っているのもあるけど、とにかく豚肉食いたい欲を満たすためというのもある。実際最近はスタンダードなしょうが焼きよりもにんにくスライスが盛られた厚切りのワイルド母さんを頼むことが多くなってきた。というかここしばらくそればっかりな気がする。
これがワイルド母さん。

そしてこちらがダブルワイルド母さん。

コイツが非常にうまい。歯応えのある厚切り肉、にんにくの風味、これが母さんのしょうが焼きの正解だ! もうこれだけあれば生きていける! ……そう思った時期もありました。
しかしこれね、通常のワイルド母さんだと量がちょっと物足りない。でもダブルにすると多すぎる。1.5倍ワイルド母さんがあればいいんだけど、ワイルド母さんに肉盛りって利くのかな、よくわかんないや……と悶々としながらもダブルワイルド母さんを頼む日々が続いておりました。
でね、あるときふと気付いたんですよ。これ豚肉食ってる気になってたけど、実はにんにくスライスを食べるために豚肉食べてるんじゃないかって。豚の味が染み付いたにんにくスライスをご飯に乗っけて口に運ぶとき、その瞬間が最も幸福度が高いと、にんにくによって強制的に気付かされてしまったんですよ。
よしじゃあとりあえずワイルドじゃなくて、スタンダードなしょうが焼きににんにくスライスをトッピングしたらいいんじゃないか。原点に還ろう。はじめて母さんのしょうが焼きを食べたとき、なにに感動した? そうだ山盛りのせんぎりキャベツだ。しょうが焼きのタレが染みてシナシナになりつつも頂上付近はしゃきしゃきで食感で楽しませてくれる、あのキャベツ。考えてみれば豚肉といっしょに炒められた玉ねぎだって主役級だったんじゃないか? なんてこった。しょうが焼きって豚肉料理だと思ってたけど、豚肉以外はぜんぶ植物だし実質サラダで超ヘルシーじゃないか。よし、スタンダードににんにくスライストッピング、キャベツ大盛り、これで行こう。これが俺の考えた最強の母さんのしょうが焼きだ!

ごちそうさまでした。